下呂の事件

下呂壁画にて。
地元のおじさん(70くらい)に話しかけられる。
おじさんはどうやら自宅に温泉を持っていて、そんな家はなかなかないよ、とのことで。
下呂の人の家は皆当たり前のように温泉設備かと思ってたので意外だ。
二人で現場の手すりに寄りかかり素敵な夕焼けに包まれた。
毎日温泉に浸かるおじさんは腕を伸ばして僕に言う。
「この肌触ってごらん、ツルツルだよ」
僕は撫でるように触る。
思ったよりツルツルじゃない。むしろだいぶひっかかる。
「ほんとだー」
と言ってしまう。
「あんたはどうだ?」
おじさんは僕の腕を撫でるように触る。
僕は作業中で汗ばんでいるので少し恥じらってしまった。
それを誤魔化すかのようにもう一度おじさんの腕を撫でてみる。
僕らの後ろ巨大シェフがふたりに乾杯している。
いい雰囲気になってしまった事件。

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